呼吸器系の疾患1・2

診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。


呼吸器の主要症状

  • 咳嗽(がいそう): 咳。肺や気道から空気を強制的に排出させるための生体防御運動。
    参考: 咳嗽 - Wikipedia
  • 喀痰:  呼吸器から分泌された、異物をからめとって外界に捨てるための粘液。
    日本では痰唾を公共の場で地面に吐き出すことは軽犯罪法で明確に禁止されている。
    参考: 痰 - Wikipedia
  • 喘鳴(ぜいめい): 気道狭窄時に聴取される病的な呼吸音の一種。
    参考: 喘鳴 - Wikipedia
  • 胸痛: 肺には知覚神経はないので、痛みがある場合には胸膜疾患などで生じる。
    参考: 胸痛 - Wikipedia
  • ばち指: 慢性低酸素血症を伴う疾患。
    参考: ばち指 - Wikipedia


副鼻腔炎

副鼻腔(鼻腔に隣接した骨内に作られた4種類の空洞)に炎症が起きる病気。
大部分はウイルス感染症。
炎症により発生した膿が自然孔より排泄されず溜まることにより慢性化する。
参考: 副鼻腔炎 - Wikipedia


クループ

吸気性喘鳴や犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)、嗄声(させい)、吸気性呼吸困難などを呈する疾患の総称。
現在感染性クループの多くは上気道のウイルス感染により惹き起こされる。
参考: クループ - Wikipedia


インフルエンザ

インフルエンザウイルス急性感染症。
上気道炎症状・気道感染症状、呼吸器疾患などを呈する。
A型・B型は季節性インフルエンザの病原ウイルス。
主要な合併症として肺炎とインフルエンザ脳症がある。
参考: インフルエンザ - Wikipedia

潜伏期間は1–2日が通常であるが、最大7日までである。
小児には免疫力が低下するため、強力な解熱剤は使用しない。


肺炎

肺の炎症性疾患の総称。
参考: 肺炎 - Wikipedia

  • 市中肺炎: 普通の生活のなかで発症した肺炎。
  • 院内肺炎: 医療機関で治療中の患者、他の疾患を持つ患者に発症した肺炎。
  • 医療ケア関連肺炎: 老人ホームなどの医療・介護施設で発症した肺炎。


緑膿菌による肺炎

免疫力の低下した者に感染すると、日和見感染症のうちの1つである緑膿菌感染症を起こす。
緑膿菌は消毒薬や抗菌薬に対する抵抗性が高く、難治性の持続感染となりやすい。
医療・介護関連施設に多い。
参考: 緑膿菌 - Wikipedia


誤嚥性肺炎

肺(気道)に口から唾液や食べ物などに含まれる細菌が流入するか、または胃から胃液が流入してしまったことによって肺に発生する炎症。
特に介護老人ホームにいる高齢者に発症することが多い。
参考: 誤嚥性肺炎 - Wikipedia


気管支喘息

慢性の気道炎症が気流制限、気道過敏性の亢進を病態の基盤に有し、発作性に、呼吸困難、喘鳴、咳などの呼吸器症状の増悪をきたす症候群。
現在は吸入ステロイド剤で管理しやすくなった。
参考: 気管支喘息 - Wikipedia

野菜と果物の摂取はそれぞれ、喘息のリスクと重症度を下げるようである。
猫への曝露は、喘息のリスクに対してわずかに予防的、逆に、犬への曝露はリスクをわずかに増加させており、追加の研究が必要だとされた。


塵肺(じんはい)

粉塵や微粒子を長期間吸引した結果、肺の細胞にそれらが蓄積することによって起きる肺疾患の総称。
鉱山や炭鉱、石綿(アスベスト)を用いる職業に見られる職業性疾患。
参考: 塵肺 - Wikipedia

石綿(アスベスト)は建物の断熱材として多用された。
中皮腫や肺癌の原因。潜伏期間が30年。
環境省では、建築物の解体によるアスベストの排出量が、2020年から2040年頃にピークを迎えると予測している。


肺水腫(はいすいしゅ)

肺の実質(気管支、肺胞)に水分が染みだして溜まった状態。
溜まった水分により呼吸が障害され、呼吸不全に陥る。
参考: 肺水腫 - Wikipedia

心原性肺水腫は何らかの原因で心臓の左心室から全身へ血液を送り出す力が低下し、血液が肺に過剰に貯まる状態。
非心原性肺水腫は肺毛細血管が病的変化により、液体成分が滲み出して生じる。


間質性肺炎/肺線維症

肺の間質組織(肺胞と毛細血管を取り囲む間質)の線維化が起こる疾患の総称。
特定の原因が断定できないものを特発性間質性肺炎と呼ぶ。
根治的な治療として肺移植がある。
参考: 間質性肺炎 - Wikipedia


気胸(ききょう)

何らかの理由で肺の空気が胸腔内へ漏れ出し、その空気が肺を圧迫し、肺が外気を取り込めなくなった状態。
自然気胸/外傷性気胸/基礎疾患に伴う続発性気胸がある。
参考: 気胸 - Wikipedia

自然気胸は胸膜が破れ吸気が胸腔に洩れる事でおこる。
自然気胸は、「背が高く」「痩せ型で」「10〜20代の若い」「男性」に起こりやすい傾向がある。
軽度の気胸では無理な姿勢や運動をせず、無理な呼吸をしないで、安静にするのみで自然治癒を待つ。




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