HDRとは?デザインとHDRモニター
2年前に買ったBenQ SW271(14万円)がHDR対応していて、今回買ったEizo ColorEdge CS2740(18万円)がHDR対応していなかったので、
「デザインするときにHDR対応モニターは必要なのか?」
と思って調査したときの覚書。
HDR(High Dynamic Range:ハイダイナミックレンジ)とは
HDRは明るさ(輝度)の幅を広く表現することができる規格名称。
EIZOの解説ページが分かりやすい。
簡単なまとめ
- 現在主流なのはSDR(Standard Dynamic Range)。
- HDRはSDRの100倍の輝度幅を表現できる。
- 人の目に映るコントラスト感を表現できるのでリアルな画像/映像となる。
→ 逆光でも人の顔が潰れずに表現できる。
→ 人の目の感度はHDRよりさらに輝度幅は大きい。 - iPhone X以降の「Super Retina」からHDR対応。
参考:iPhone X、iPhone XS、iPhone XS Max の Super Retina ディスプレイや、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max の Super Retina XDR ディスプレイについて - Apple サポート - HDR対応といっても製品によってその性能はまちまちらしい。
- カメラ撮影のHDRモードは、複数の露出で写真を合成して見た目に近づける技術。
デザインにHDR対応モニターは必要か?
結論からいうと制作物次第。
コロナの影響でHDR対応テレビが売れているらしい。
YouTubeでも HDR動画をアップロード可能。
必要に応じてSDR動画に変換される。
参考: ハイ ダイナミック レンジ(HDR)動画をアップロードする - YouTube ヘルプ
動画制作はHDRが主流になるので対応撮影機材とディスプレイは必要になると思う。
ウェブデザインの現場では影を持ち上げる画像処理をしているので、HDR向けの特別な画像処理は必要ないと思う。
画像処理は(HDRディスプレイだと明るく見えるので)SDRディスプレイで加工して、iPhone X以上のSuper Retinaで確認するのが落としどころだと思う。
撮影するときはRow形式でも保存しておくと役立つときがくるかもしれない。