iPad向け電子書籍AppをAdobe InDesign + Digital Publishing Suiteで作成するためのまとめ

adobe_indesign dps_ipad1年前に調査したときはβ版だったのが、Adobe InDesignからiPad App, Android Appが作成できるようになっていたので、詳細を調査。

 


1. Adobe InDesign単体ではEPUB形式のみ対応

InDesign単体ではEPUB形式に書き出せる機能がある。しかし、iPad Appを生成してくれるわけではない。iPad Appを生成するには別途Digital Publishing SuiteというServiceを利用する必要がある。

EPUB形式は電子書籍の規格の一つ。読むためには別途電子書籍Reader(iPadやiPhoneはiBooksが標準でInstallされている)が必要。簡単にいうと、HTML5とCSS3がzip圧縮されている。

 


2. Adobe Digital Publishing Suite (ADPS) とは

Adobe InDesignから.folio形式に書き出し → AdobeのServerにUpload → iPad, Android向けにCompileされた状態でDownload
を提供してくれるService. 2011年9月から販売開始。詳しくはOfficial Siteで。

Sample AppがiTunes App StoreからDownload出来るので、これを読むと何が出来るのかが分かる。

[ Index ]

  1. ADOBE DIGITAL PUBLISHING SUITEの概要
  2. はじめに - 制作するにあたっての準備
  3. インタラクティブコンテンツの制作 [ サンプル ]
  4. インタラクティブコンテンツの制作 [ 作り方 ]
  5. Folio Producer Service
  6. データのアップロードと管理
  7. ADOBE DIGITAL PUBLISHING SUITEの利用

Pointとしては

  • Adobe InDesign CS5/CS5.5が必須。
  • Objective-CのSource Codeは入手できない。AdobeのServerにUploadしてCompileされる。
  • 基本料金(Platform fee)と.folioごとに費用(配信サービス費用)が発生する

 


3. Adobe Digital Publishing Suiteの費用

日本では現在Professional EditionとEnterprise Editionのみ。詳しくは購入ガイド

※SingaporeのAdobe担当者と話したときには、Agency(代理店)の場合はEnterprise Editionしか選択できないと言われたので、この辺はBusiness Modelと比較してよく調査した方がいい。

  初年度 次年度
Professional Edition 基本料金: 60万円(5000folio含む) 
   + 配信サービス費用
基本料金: 60万円 
   + 配信サービス費用
Enterprise Edition 別途見積もり 別途見積もり

USの場合はさらにSingle EditionとProfessional Edition Monthlyがある。詳しくはOfficial Siteで。

この他にもiPadにAppを配信するためのiOS Developer Programの登録も必要になる。

  • iOS Developer Program: 8,400円
    ※ iTunes App Storeを利用して配信する場合
  • iOS Developer Enterprise Program: 24,800円
    ※ 自前Serverで配信する場合

 


4. 流行るか?

必ずと言っていいほどiPad向けに電子書籍を配信したいという要望はあるので、Programmingの知識なしでiPad Appが作れるのは魅力だと思う。

ただAdobe Digital Publishing Suiteが提供している機能内で収まる要件ならいいけど、それ以外の追加要望を捌けるかどうかが分かれ目になるかな。

 

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