器官1
診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。
脳・脊髄
頭蓋骨
頭蓋骨(とうがいこつ)は脳頭蓋(のうとうがい)6種8個、顔面頭蓋9種15個に区分される。
参考: 頭蓋骨 - Wikipedia
医学用語は基本的に音読みなので、頬骨はきょうこつと読む。
頭蓋骨を「ずがいこつ」と呼ぶのは学問的に用いられない。
脳表面
脳表面は外側から硬膜(こうまく)、くも膜、軟膜に分かれる。
硬膜の外側が頭蓋骨。
脳血管
心臓から2つの大動脈で脳に血液を送る。
- 内頸動脈(ないけいどうみゃく): 首の下あごを通る太い動脈。脈があるか確認する場所。
参考: 内頸動脈 - Wikipedia - 椎骨動脈(ついこつどうみゃく): 首のやや後ろ側を通る。首を後ろに曲げると圧迫される。
参考: 椎骨動脈 - Wikipedia
2つの動脈はWilis(ウィリス)動脈輪で繋がる。
基本血管は一方通行だが、ウィリス動脈輪だけ輪状になっている。
参考: 大脳動脈輪 - Wikipedia
輪状になっている利点はどこか閉塞しても血液が流れる。
脳脊髄液
脳脊髄液は脈絡叢(みゃくらくそう)で産生される無色透明な液体。
クモ膜下腔および脊髄に流れて吸収される。
一般的には脳漿として知られる。
参考: 脳脊髄液 - Wikipedia
漢字の「叢」は草が群がっている所の意味。
大脳皮質
大脳皮質は大脳の表面に広がる層。
機能単位ごとに部位が分かれている。
参考: 大脳皮質 - Wikipedia
- 運動野(うんどうや):中心溝の前側、中心前回(ちゅうしんぜんかい)。
- 感覚野(かんかくや): 中心溝の後ろ側、中心後回(ちゅうしんこうかい)。
- 言語野(げんごや): 前頭葉の側頭葉側。言葉を発する運動性言語野と言葉を理解する感覚性言語野に分かれる。
- 視覚野(しかくや): 後頭葉。
- 聴覚野(ちょうかくや): 側頭葉の上側。
脳幹部
中枢神経系を構成する器官。
参考: 脳幹 - Wikipedia
- 延髄・中脳: 生命維持。
- 視床: 嗅覚を除き、視覚、聴覚、体性感覚などの感覚入力を大脳新皮質へ中継。
参考: 視床 - Wikipedia - 視床下部: 自律神経系の統合中枢。
体調や状況によりホルモンの調整を行う。
参考: 視床下部 - Wikipedia - 小脳: 脳幹の後ろ側にこぶのようにくっついている。
平衡感覚や随意筋運動の調整。
参考: 小脳 - Wikipedia - 大脳基底核: 脳幹と大脳皮質を結び付けている神経核。
姿勢の維持、反射的な共同運動など錐体外路系(すいたいがいろけい)の中枢。
参考: 大脳基底核 - Wikipedia
脳神経
脳から直接出ている末梢神経の総称。
左右12対。
頭側から尾側の順になるように番号が付いている。
参考: 脳神経 - Wikipedia
脳神経系の感覚系
視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚などの他に平衡感覚、深部感覚などがある。
これらを受容する神経細胞が用意され、活動電位により中枢へ送られる。
参考: 感覚 - Wikipedia
感覚系は脊髄の前索・後索を通り中枢神経系に伝える。
脳へ上っていくので上行路(じょうこうろ)と呼ぶ。
参考: 脊髄 - Wikipedia
脳神経系の運動系
2種類の経路がある。
参考: 運動系 - Wikipedia
- 錐体路系: 随意運動(自分の意志で動かす)を支配する経路。延髄の錐体で交差する。
左側の脳は右半身を支配する。 - 錐体外路系: 随意運動をサポートする運動。
全身の筋肉をバランス良く動かして運動を円滑にする。
延髄で交差しない。
運動系は中枢神経系から脊髄の側索を通り筋肉へ伝える。
脳から下りていくが錐体路(すいたいろ)と呼ぶ。
参考: 脊髄 - Wikipedia
デルマトーム(皮膚分節)
脊髄神経が支配する皮膚感覚の領域。
参考: デルマトーム - Wikipedia
麻酔がどこまで効いているか皮膚の感覚で判断することがある。
脊髄を損傷したときも同様に皮膚の感覚で判断することがある。
自律神経
自分の意志とは関係なく自律的に身体を調節する神経系。
ホルモン分泌、膀胱や消化管の平滑筋、心臓など。
参考: 自律神経系 - Wikipedia
交感神経と副交感神経で構成。
例えば緊張すると交感神経が優位になり心臓の動きが早くなる。
逆にリラックスすると副交感神経が優位になり心臓の動きが遅くなる。
状況に合わせて脳が調整している。
体温の調節
体温は熱産生と熱放散のバランスによって決定される。
一般的に直腸温 > 口腔温 > 末梢温
参考: 体温 - Wikipedia
脳幹の視床下部が体温調節している。
発熱は視床下部がウイルスを撃退する(免疫力を高める)ために、体温の目標値を上げている。