皮膚及び皮下組織の疾患1・2・3
診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。
毛嚢炎/毛包炎(もうのうえん/もうほうえん)
細菌感染症の一種。
1本或いは数本の毛の根元が、小さな白ニキビのような状態になる。
原因となる病原体は黄色ブドウ球菌であることが多い。
参考: 毛嚢炎 - Wikipedia
- 癤(せつ): 腫れ物で、細菌感染症の一種。一本の毛のみの感染。皮膚は赤く腫れて、疼痛を伴う。
- 癰(よう): 癤が複数になると癰。
水疱症
水疱(水ぶくれ)やびらんを生じる疾患をまとめて称する。
ウイルス性・細菌性疾患や熱傷などの物理的刺激による水疱形成を除く。
遺伝子の異常による先天性のものと、自己免疫によるものに大別される。
参考: 水疱症 - Wikipedia
- 尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう): 表皮内基底層直上に水疱ができる疾患である。天疱瘡のうち65%を占め、中高年に多い。口腔内病変が非常に多いのが特徴である。
- 落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう): 皮膚に水疱ができる疾患。
- 水疱性類天疱瘡: 70歳以上の高齢者に多い水疱症。かゆみがある。
アトピー性皮膚炎
慢性に湿疹、皮膚炎を繰り返す皮膚の炎症。
アトピー素因を持つとアトピー性皮膚炎の発生可能性が高い。
参考: アトピー性皮膚炎 - Wikipedia
アトピー性皮膚炎は表皮、なかでも角層の異常に起因する皮膚の乾燥とバリアー機能異常という皮膚の生理学的異常(保湿因子を作りにくい)を伴い、多彩な特異的アレルギー反応が関与して生じる。
脂漏性湿疹(しろうせいしっしn)
脂質の分泌のある部分に炎症を起こす。
鼻の脇、耳の裏、胸前部、脇、陰部など。
成人で発生すると難治性でしばしば再発し、寒い時期やストレスがきっかけとなりやすい。
参考: 脂漏性湿疹 - Wikipedia
接触皮膚炎
何らかの物質が皮膚に接触したことで発症した急性の皮膚疾患。
日常語ではかぶれ。
掻痒(そうよう=かゆみ)を伴う発疹。
参考: 接触皮膚炎 - Wikipedia
自家感作性皮膚炎(じかかんさせいひふえん)
局所の湿疹や熱傷で作られたアレルゲン物質が血液で運ばれ、全身の至るところに湿疹や腫れが生じる皮膚炎の一種。
痒みが非常に強く、掻いているうちに、湿疹病変が拡大し全身に広がる場合もある。
参考: 自家感作性皮膚炎 - Wikipedia
薬疹(やくしん)
薬剤及びその代謝産物が原因となって起こる皮膚粘膜反応。
全ての薬剤は薬疹をおこしうる。
薬物投与の中止による軽快 → パッチテスト陽性 → リンパ球刺激試験(血液検査)陽性 → 誘発試験(アレルゲンや特定の刺激を体に与えて反応を見る)陽性で診断確実となる。
参考: 薬疹 - Wikipedia
乾癬(かんせん)
慢性の皮膚角化症状をはじめとする全身炎症性の自己免疫疾患。
特有の光沢を有した白色の鱗屑(りんせつ)をその表面に伴う、皮膚が肥厚し、やや硬くなった、赤い発疹が出現する。
感染と乾癬の音が同じ「カンセン」であるため、やはり伝染性の病気と誤解されやすい。
参考: 乾癬 - Wikipedia
蕁麻疹(じんましん)
急性皮膚病の一つ。
痒みを伴う紅斑(こうはん)・膨疹(ぼうしん:皮膚の一部分が赤く盛り上がり痒みなどの症状を伴う発疹)が生じる。
蕁麻疹を誘発する原因は21-51%の人々で判明し、食物アレルギーは10%程度となる。
参考: 蕁麻疹 - Wikipedia
円形脱毛症
頭に十円玉大の脱毛部分が出来る自己免疫病。
体の防御機能であるTリンパ球が毛根部分の自己抗原に誤って攻撃してしまう。
なぜリンパ球が誤反応するのかは判っていない。
参考: 円形脱毛症 - Wikipedia
痤瘡(ざそう)
顔面に生じるものを「にきび」と呼び、それ以外は「吹き出物」と呼ぶ。
顔や背と胸に見られる炎症性皮膚疾患。
皮脂分泌量の多い皮膚に生じる発疹で、面皰と呼ばれる毛包に角質や皮脂が詰まった皮疹。
参考: 尋常性痤瘡 - Wikipedia
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
加齢によって生じる良性のイボで、80歳になるとほぼ全員に見られる。
老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)、老人性イボともいう。
悪性でないので、通常は治療は行わない。しかし、美容目的で切除を希望する人もいる。
参考: 脂漏性角化症 - Wikipedia
褥創性潰瘍(じょくそうせいかいよう)
患者が長期にわたり同じ体勢で寝たきり等になった場合、体とベッドとの接触局所で血行が不全となって、周辺組織に壊死を起こす。
褥瘡のケアの基本は、除・減圧(支持面の調整と体位変換)、皮膚面の保湿と保清、栄養管理が主体となる。
参考: 褥瘡 - Wikipedia
2007年7月より褥瘡などの創傷治癒に特化した皮膚・排泄ケア認定看護師がいる。
強皮症
全身の皮膚が硬くなる他、内臓にも病変を発症する原因不明の慢性疾患である。
膠原病(複数の臓器に炎症が起こり、臓器の機能障害をもたらす一連の疾患群)のひとつ。
30-60代に多く、男女比は1:9で、女性に多い。
参考: 強皮症 - Wikipedia
カンジダ症
真菌症の一つ。
カンジダ症の症状は種々であり、経過も異なることが多い。
カンジダ菌そのものは、元来はヒトの体表や消化管、それに女性の膣粘膜に生息するもので、普段は何の影響も与えない。
参考: カンジダ症 - Wikipedia
帯状疱疹(たいじょうほうしん)
帯状疱疹の原因は、子どもの頃に感染する水痘(水ぼうそう)と同じ水痘・帯状疱疹ウイルス。
一度でも感染すると、ウイルスは体内の背骨付近の神経節に潜む。
加齢やストレス、過労、後天性免疫不全症候群で免疫力が低下した時に症状が起きる。
参考: 帯状疱疹 - Wikipedia
ウイルス性疣贅(ゆうぜい)
ウイルス(HPV)によって皮膚や粘膜に生じる良性腫瘍。
医学的には疣贅は特にウイルス性疣贅のうち尋常性疣贅の略として用いられている。
参考: イボ - Wikipedia
母斑(ぼはん)
皮膚に生じる腫瘍のひとつ。
色素性母斑(ほくろ)はメラニン色素を含む細胞が、皮膚の一部に周囲より高い密度で集まってできた母斑の一種。
参考: 母斑 - Wikipedia
参考: ほくろ - Wikipedia
正円で色味が均一のものは一般的なほくろであることが多い。
悪性黒色腫
皮膚などに発生するメラノサイト由来の悪性腫瘍である。
通常のほくろが長期的な刺激などにより悪性化するとの説は否定されている。
ステージ0やステージ1であれば5年生存率は90%以上。
参考: 悪性黒色腫 - Wikipedia
有棘細胞癌(ゆうきょくさいぼうがん)
皮膚癌の一つ。
丘疹(きゅうしん:ブツブツ)や結節(しこり)より始まり、増大するにつれ不整形の腫瘍となり、盛り上がる。
中心部は壊死となり、潰瘍化する。
そういう場合は悪臭を伴う。
参考: 有棘細胞癌 - Wikipedia