筋骨格系及び結合組織の疾患1・2・3・4

 診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。


化膿性関節炎/感染性関節炎

関節の細菌感染症(関節炎)。
起炎菌としては黄色ブドウ球菌が最も多く、また人工関節置換術後の約2%にみられる。
抗菌薬の投与が遅れると関節が不可逆的に破壊されるという点で整形外科の分野の緊急疾患
参考: 感染性関節炎 - Wikipedia


関節リウマチ

自己の免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる代表的な膠原病の1つで、炎症性自己免疫疾患。
以前は、「慢性関節リウマチ」と呼ばれていた。
発症のメカニズムは未解明。
参考: 関節リウマチ - Wikipedia

初期には「朝のこわばり」と呼ばれる症状が出現する。
関節炎が進行すると、関節そのものが変性してゆく。

近年は疾患修飾性抗リウマチ薬の発達により、基本的に薬物療法が中心となる。
多くの場合リウマチ科・膠原病科等の内科分野での加療が中心となっている。


痛風

尿酸が体内で析出して結晶ができることにより、関節炎などを来たす疾患。
尿酸とはプリン体と呼ばれる物質の代謝産物。
尿酸の結晶は比重が高く重力に引かれて足部に沈着しやすいため、痛風発作は足趾(そくし:足の指)に好発する。
参考: 痛風 - Wikipedia


結節性多発動脈炎

膠原病の一つ、自己免疫疾患の血管炎の一つ。
侵された動脈により多彩な臨床症状をしめす。
なぜか肺動脈と碑動脈は侵されない。
参考: 結節性多発動脈炎 - Wikipedia


川崎病(小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群)

日本の小児科医(川崎富作)によって1960年代に発見された、主に乳幼児がかかる発熱性疾患。
初期は全身の血管壁に炎症が起き、多くは1-2週間で症状が治まる。
病因は不明で、感染症なのか自己免疫疾患なのかは、はっきり特定されていない。
ただ発病は夏と冬に多く、地域流行性があることから、何らかの感染が引き金となって起こる可能性が示唆されている。
参考: 川崎病 - Wikipedia


全身性硬化症

原因不明の自己免疫疾患。
強皮症+内蔵にも症状が現れる。
多発性硬化症(神経のミエリン鞘が破壊され脳、脊髄、視神経などに病変が起こる)と異なる。
参考: 強皮症 - Wikipedia
参考: 多発性硬化症 - Wikipedia


脊椎側彎症(せきついそくわんしょう)/脊柱側弯

脊椎(背骨)が側方に彎曲する病気。
脊椎側彎症の多くが原因不明の思春期脊椎側彎症。
小学校4年生から中学校3年生までの間で1:7の割合で女子が多い。
参考: 脊椎側彎症 - Wikipedia


脊椎すべり症

脊椎の椎骨の1つが他の椎骨と比較してずれている状態。
最も一般的に発生する部位は、腰椎(胸郭と骨盤の間にある5つの椎骨)の下部である。
参考: 脊椎すべり症 - Wikipedia

腰椎分離症は、スポーツなどの繰り返される軽微な外傷により骨間部が破壊される疾患。


脊柱管狭窄症

脊柱管または椎間孔が異常に狭い状態により脊髄または神経根が圧迫されている状態。
症状は一般的に徐々に発症し、背中を前屈すると同時に改善する。
歩行しているとだんだん足が痺れたり痛くなり、休むと回復するのが特徴である。
参考: 脊柱管狭窄症 - Wikipedia
参考: 腰部脊柱管狭窄症 - Wikipedia


椎間板ヘルニア

ヘルニア(体内の臓器などが本来あるべき部位から「脱出・突出」した状態)の一種であり、椎間板の一部が正常の椎間腔を超えて突出した状態。
下位腰椎が最多で、次に下位頸椎に多く、胸椎には少ない。
ほとんどの場合、手術を必要としない。
参考: 椎間板ヘルニア - Wikipedia

椎体と椎体の間には人体最大の無血管領域と呼ばれる椎間板が存在している。
椎間板は中央にゼラチン状の髄核、周囲にはコラーゲンを豊富に含む線維輪から成る。

腰椎椎間板ヘルニアの急性発症では「ぎっくり腰」と言われる。


ガングリオン/結節腫(けっせつしゅ)

関節近くにある膜や粘液嚢胞にゼリー状の液体がたまる弾力性の腫瘤。
液体は穿刺吸引が可能。
無症状だが、神経や腱を圧迫すると痛みを生じる。
参考: ガングリオン - Wikipedia


膠着性肩関節包炎/五十肩(ごじゅうかた)

肩関節の周囲に起こる炎症。
肩関節付近に鈍痛が起こり、腕の可動範囲の制限が起こる。
次第に痛みは鋭いものになり、急に腕を動かす場合などに激痛が走るようになる。
数ヵ月~1年半で自然治癒。
参考: 五十肩 - Wikipedia


骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

後天的に発生した骨密度の低下または骨強度が低下し、脆弱性骨折が発生し易くなる疾患。
骨折のリスクが高くなるが、骨折を起こさなければ症状が出ることはない。
高齢の女性に多く、患者の8割は女性である。
参考: 骨粗鬆症 - Wikipedia

  • 原発性骨粗鬆症: 閉経や老化に伴って発症した骨粗鬆症。エストロゲン低下に伴って、破骨細胞の抑制が効かなくなる事が主な原因
  • 続発性骨粗鬆症: 何らかの疾患や、その治療のために長期にわたって薬物使用を行った場合など、その背景に疾患が絡って発症した骨粗鬆症。


骨軟化症(こつなんかしょう)/くる病

骨の石灰化(骨を硬くする工程)障害。
小児期の病態を「くる病」、成人期の病態を「骨軟化症」と呼ぶ。
紫外線を美容のために避ける妊婦、母親、その母親から母乳栄養を与えられる乳幼児、紫外線を皮膚で吸収しやすい有色人種でも発生しやすい。
参考: くる病 - Wikipedia


骨髄炎

骨髄(骨の中心部に存在する柔組織)に細菌などの微生物が感染して化膿する難治性の疾患。
抗生物質の発達により今ではほとんど死亡することはなくなった。
参考: 骨髄炎 - Wikipedia



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