内分泌、栄養及び代謝疾患3・4

診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。


副甲状腺

副甲状腺とは、甲状腺に隣接して米粒大の2対計4個が存在する。
副甲状腺ホルモンはカルシウムおよびリン酸の調節を司る。
発生学的には魚類の鰓に対応すると考えられている。
参考: 副甲状腺 - Wikipedia


副甲状腺機能低下症

副甲状腺機能低下症とは副甲状腺ホルモン(PTH)の不足を原因とした低カルシウム血症、高リン血症によって種々の症状を示す代謝性疾患。
参考: 副甲状腺機能低下症 - Wikipedia


副甲状腺機能亢進症

副甲状腺機能亢進症とは過剰に副甲状腺ホルモン(PTH)が分泌されることにより起こる代謝性疾患。
副甲状腺の腺腫、癌、過形成を原因とする副甲状腺ホルモンの過剰分泌が主な原因。
外科的処置以外に根治させることはできず、副甲状腺の摘出が適用される。
参考: 副甲状腺機能亢進症 - Wikipedia


脳下垂体

脳に接して、脳の直下(腹側)に存在し、脳の一部がぶら下がっているように見えることからこの名がある。
内分泌器官である下垂体は、血管が発達しており、分泌されたホルモンが効率よく血流に乗って全身に運ばれる仕組みになっている。
脳下垂体は過労によって異常をきたすことが示唆されている。
参考: 脳下垂体 - Wikipedia


末端肥大症

下垂体前葉の成長ホルモンが過剰に産生され、手足や内臓、顔の一部分が肥大する病気。
原因の70%は下垂体腺腫(腺細胞の良性腫瘍)。
参考: 先端巨大症 - Wikipedia

巨人症患者は身長の過剰な成長によって膝や背骨を痛めやすい。
また、内臓は体に比して大きくなるわけでもないため内臓の働きに問題を持つ患者も少なくない。


抗利尿ホルモン不適合分泌症候群

尿量を減少させる作用を持つホルモン(ADH)が血漿浸透圧に対して不適切に分泌、または作用することによって起こる症候群。
ADHの過剰分泌、ないしは過剰作用によって腎臓における水の再吸収が亢進し、循環血液量が増加する。その結果、血液が希釈され低ナトリウム血症を来たす。
参考: 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 - Wikipedia


尿崩症

腎臓での水の再吸収が正常に働かず、口渇、多飲、多尿となる疾患。
多尿によって血漿浸透圧が上昇するため、口渇・多飲を引き起こす。
参考: 尿崩症 - Wikipedia

多飲、多尿を起こす疾患としては尿崩症以外に糖尿病、心因性多尿を考える。


副腎

腎臓の傍に位置することから、この名があり、腎上体(じんじょうたい)とも呼ばれる。
副腎は2層構造をしており、内側を副腎髄質と呼び、外側を副腎皮質と呼ぶ。
参考: 副腎 - Wikipedia

副腎皮質ホルモンは、その機能から大きく3つに分類される。

  • 糖質コルチコイド: 体内での糖の蓄積と利用を制御
  • 鉱質コルチコイド: 無機イオンなどの電解質バランスを調節
  • アンドロゲン: 男性ホルモン(雄の副生殖器の発育および機能を促進)

副腎髄質からは、アドレナリン/ノルアドレナリンが分泌され、体のストレス反応などの調節を行っている。


クッシング症候群

慢性の糖質コルチコイド過剰による症候群。
ただし、下垂体腺腫が原因で起こるクッシング症候群を、特にクッシング病と呼ぶ。
参考: クッシング症候群 - Wikipedia

クッシング症候群は過剰なアンドロゲン産生を引き起こす場合があり、そのためアンドロゲン過剰症の症状や徴候が生じる。


アルドステロン症

血中のアルドステロン(鉱質コルチコイド)濃度が高い病態である。
参考: アルドステロン症 - Wikipedia


アンドロゲン過剰症

アンドロゲンの高値によって特徴づけられる医学的状態である。
男性よりも女性に多くみられる。
アンドロゲン過剰症の顕著な徴候は、男性型多毛症(特に腹部や背中)、成人のにきび、変声、抜け毛である。
参考: アンドロゲン過剰症 - Wikipedia


慢性原発性副腎皮質機能低下症

副腎における副腎皮質ステロイドの産生低下を示す症候群。
アジソン病は後天性の成因による病態に対する用語。
参考: 慢性原発性副腎皮質機能低下症 - Wikipedia


栄養失調症

脂質異常症

血液中に含まれる脂質が過剰、もしくは不足しているなど、脂質代謝に異常をきたした状態を指す。
動脈硬化性疾患の危険因子になる。
高コレステロール血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症などの診断基準による分類がある。
参考: 脂質異常症 - Wikipedia


代謝障害

代謝とは身体内の化学反応。
参考: 代謝 - Wikipedia

血液内にカリウムは少量、ナトリウムは豊富になる。
カリウムの過不足は筋肉に影響、ナトリウムの過不足は神経に影響する。


高ナトリウム血症

何らかの原因により水の調節機能が正常に働かず血中のナトリウムの濃度が上昇してしまう電解質代謝異常症。
口渇、血圧上昇と浮腫。
参考: 高ナトリウム血症 - Wikipedia


低ナトリウム血症

何らかの原因により水の調節機能が正常に働かず血中のナトリウムの濃度が低下してしまう電解質代謝異常症。
虚脱感や疲労感。
ナトリウム欠乏の場合は塩化ナトリウムを補充する。
参考: 低ナトリウム血症 - Wikipedia


高カリウム血症

何らかの原因により血中のカリウムの濃度があがってしまう電解質代謝異常症。
主な症状は四肢の痺れ/不整脈/頻脈。
参考: 高カリウム血症 - Wikipedia


低カリウム血症

なんらかの原因で血清中のカリウム濃度が低下してしまう電解質代謝異常症。
症状としては、多尿/高血圧/イライラ/抑うつ/睡眠障害/便秘/乾燥肌/筋肉痙攣。
参考: 低カリウム血症 - Wikipedia

最も多い原因は腎臓または消化管からの過剰排泄で、慢性の下痢や緩下剤の長期乱用である。


酸塩基平衡

生体の血液の酸塩基平衡は一定のpH (7.4)弱アルカリ性 になるように保たれている。
pH異常は呼吸不全や腎不全など重篤な疾患の結果として生じるため治療の指標になる。
参考: アシドーシスとアルカローシス - Wikipedia

  • アシドーシス: 平衡を酸性側にしようとする状態
  • アルカローシス: 平衡を塩基性側にしようとする状態



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