神経系の疾患3・4
診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。
脱髄(だつずい)
有髄神経の周りには髄鞘(ずいしょう)と呼ばれるものが取り巻いている。
髄鞘が変性・脱落することを脱髄という。
髄鞘を形成するグリア細胞は、神経に栄養を与えたり、保護したりする役割もあるため、髄鞘が障害されると神経細胞にダメージを与えてしまう。
参考: 脱髄疾患 - Wikipedia
多発性硬化症
原因不明の中枢神経系の脱髄疾患。
再発と寛解を繰り返すという病態からウイルス感染が疑われている。
初発症状は日本では視力低下が最も多く、上下肢の運動麻痺、四肢頸部体感などのしびれ感がこれにつぐ。
参考: 多発性硬化症 - Wikipedia
てんかん
脳内の細胞に発生する異常な神経活動によっててんかん発作をきたす神経疾患。
小児てんかんの多くは治療や成長に伴い好転する。
薬物療法による発作予防はおよそ6割から7割の患者で有効。
参考: てんかん - Wikipedia
三叉神経痛(さんさしんけいつう)
顔面の知覚神経である三叉神経から発信される強い痛みのエピソードを特徴とする神経痛。
女性に多く、突然顔面に鋭い痛みが走るのが特徴。
原因として最も多いものは、血管が動脈硬化などによって膨張し、三叉神経を圧迫することで痛みを引き起こす。
参考: 三叉神経痛 - Wikipedia
手根管症候群
手根管(腱と神経が通っている手首内の管)の中を走る正中神経が何らかの原因で手根管内圧が上がり、圧迫されて引き起こされる疾患群。
薬指の中指側半分(中指・人差し指・親指)に痺れが生じる。
薬指の小指側半分(小指)には痺れが生じないのが特徴
参考: 手根管症候群 - Wikipedia
重症筋無力症
アセチルコリンなどの抗体により神経・筋伝達が阻害されるために筋肉の易疲労性や脱力が起こる自己免疫疾患。
運動の反復・持続に伴い筋力が低下し(易疲労性)、これが休息にすることで改善する。
よって、夕方に症状が悪化すること(日内変動)、日によって症状が変動すること(日差変動)がある。
参考: 重症筋無力症 - Wikipedia
初発症状として眼筋障害が最も多く、「眼瞼下垂」や眼球運動障害による「複視」等を呈する。
進行性筋ジストロフィー
筋線維の破壊・変性(筋壊死)と再生を繰り返しながら、次第に筋萎縮と筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患の総称。
細胞膜と細胞骨格をつなぎとめるのがジストロフィン。
これが機能しないと筋肉が破壊されていく。
参考: 筋ジストロフィー - Wikipedia
最も頻度の高いのはデュシェンヌ型。
おおよそ小学校5年生くらいの10歳代で車椅子生活となる人が多い。
デュシェンヌ型は、伴性劣性遺伝で基本的に男性のみに発病する。
脳性麻痺
受精から生後4週までの間に、何らかの原因で生じた脳の損傷によって、運動および姿勢に異常が生じた状態。
脳性麻痺という疾病概念は、ごく軽症で日常生活活動の障害がほとんどないものから、重度で全介助であるばかりか生命維持も危ぶまれるものまでを含む非常に包括的なものである。
参考: 脳性麻痺 - Wikipedia
水頭症
脳脊髄液の産生・循環・吸収などいずれかの異常により髄液が頭蓋腔内に貯まり、脳室が正常より大きくなる病気。
脳圧が上がることによる頭痛や嘔吐、視神経の圧迫による視力低下や視力異常、失明。
参考: 水頭症 - Wikipedia
正常圧水頭症
脳圧の異常がみられない水頭症。
好発年齢は60歳以降。
三大症状として認知症、歩行障害、尿失禁を始めとした多様な神経症状が出現する。
高齢者が発症すると単純な認知症との区別がつきにくく、脳圧も正常に近いため発見が困難。
参考: 正常圧水頭症 - Wikipedia