血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害1・2

診療情報管理士の勉強をしているときの覚書。


血液の組成

血漿成分(透明な黄色の液体)と血球成分(細胞成分)に分かれ、血球成分は赤血球96%、白血球3%、血小板1%に分かれる。
参考: 血液 - Wikipedia


赤血球

血液細胞の1種であり、ヘモグロビンに酸素を取り込み運ぶ役割を持つ。
骨髄(骨の中心部の柔組織)で作られ寿命は約120日。
古くなると脾臓や肝臓などのマクロファージに捕捉され分解される。
参考: 赤血球 - Wikipedia


白血球

生体防御に際した免疫を担当する血液細胞。
単球(マクロファージ)、リンパ球(T細胞、B細胞)、好中球、好塩基球、好酸球の5種類を含んだ総称的物質。
寿命は6~11日
参考: 白血球 - Wikipedia


血小板

血管壁が損傷した時に傷を治す役割がある。
寿命は8~12日。
参考: 血小板 - Wikipedia


血漿

血液に含まれる液体成分。
水91%、タンパク質7%
参考: 血漿 - Wikipedia


血液疾患

貧血

血液が薄くなった状態。
一般にはヘモグロビン濃度が基準値を下回った場合に貧血とされる。
参考: 貧血 - Wikipedia


リンパ節とは?

全身からリンパ液を回収して静脈に戻すリンパ管系の途中に位置し、異物が血管系に入り込むのを食い止める関所のような機能を持つ。
参考: リンパ節 - Wikipedia

リンパ液の元は毛細血管から滲出した血漿成分が細胞間隙の組織液となったものである。


血液疾患の検査

  • 末梢血検査: 通常の採血。
  • 骨髄検査: 骨髄から骨髄液(骨髄血)を吸引する。
    参考: 骨髄検査 - Wikipedia
  • リンパ節生検: 腫れているリンパ節を切除し病理検査を行う。
  • HLA検査: 白血球の血液型。一般的の血液型は赤血球の型。骨髄移植を行うときはHLAの一致したドナーを探す。
    参考: ヒト白血球型抗原 - Wikipedia


栄養性貧血

鉄欠乏性貧血

体内に鉄が不足する事により、充分にヘモグロビンを生産できなくなることで生じる貧血のこと。
参考: 鉄欠乏性貧血 - Wikipedia

生殖年齢の女性は、月経により定期的に出血を生じるが、その際、赤血球に含まれる鉄も体外に排出される。
そのため、女性は基本的に鉄分が不足しがちである。

鉄分を多く含む食品

  • レバー(豚レバー、鶏レバー、牛レバー)
  • 牛もも肉などの赤身の肉
  • かつおやまぐろなど赤身の魚
  • レンズ豆、小豆、枝豆などの豆類
  • 納豆などの大豆加工品
  • 小松菜やほうれん草などの野菜
  • ひじきなどの海藻類
  • そば(穀類の中でも鉄分を多く含む食品)


巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)

ビタミンB12または葉酸の欠乏によってDNAの合成が阻害され、正常な赤芽球が産生されず異常な巨赤芽球が産生される貧血。
参考: 巨赤芽球性貧血 - Wikipedia

ビタミンB12を含む食品

  • 肉や魚介類(特にしじみやあさりなどの貝類、イワシやさばなどの魚介類)
  • レバー
  • あさりの水煮や海苔などの海藻類

葉酸を含む食品

  • ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜
  • えだまめ、アスパラガス、春菊
  • 鶏レバー
  • いちご
  • 納豆
  • 卵黄
  • 日本茶の茶葉(せん茶、抹茶、玉露など)


悪性貧血

胃粘膜の萎縮による内因子の低下によりビタミンB12が欠乏することで生じる貧血。
巨赤芽球性貧血の一種。
参考: 悪性貧血 - Wikipedia


溶血性貧血

赤血球が壊される、あるいはもろく壊れてしまう。


自己免疫性溶血性貧血

自己抗体により赤血球が感作され、溶血をきたす疾患。
参考: 自己免疫性溶血性貧血 - Wikipedia


発作性夜間血色素尿症

基本的に感染・睡眠・妊娠・手術等によって、補体活性が強くなることで「溶血」が生じ症状が起きる。
厚生労働省指定の難病特定疾患であり、日本での患者数は、約1000人程度と言われている。
朝起きると褐色尿。
参考: 発作性夜間血色素尿症 - Wikipedia


造血細胞の減少

赤芽球癆(せきがきゅうろう)

難治性の貧血を生じる疾患。
参考: 赤芽球癆 - Wikipedia


再生不良性貧血

骨髄機能低下による貧血。
特発性再生不良性貧血は、その名の通り原因不明の疾患である。
参考: 再生不良性貧血 - Wikipedia